桂離宮の宛路図についてはこちらを参照してください。 

ページ内の写真については一部を除き「京都を歩くアルバム」からお借りしています。

桂離宮その2のイメージ

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タイトル桂離宮表門
Made on a Mac

桂離宮の正門にあたります。丸柱に磨き竹を貼付けただけの簡素な扉と袖垣でこの表門を挟むように桂垣と呼ばれる非常に手間のかかる竹垣があります。

表門

桂垣

参観者は裏側から見ることになりますが表門の奥に御幸門があり、上皇の御幸の際にはここが離宮への正式な入口になります。アベマキの皮付きの柱、茅葺きの切妻屋根と重厚ですが扉は竹を簀子状に並べた軽快な印象です。

この門をくぐり右に曲がると御幸道が書院御興寄(おこしよせ)まで続きます。宛路は霰(あられ)こぼしと呼ばれる青黒い小石を粘土で突き固めたもので水はけと美観を考慮して中央がやや反っています。御幸道の終わりには土橋がかけられ土橋の上からは右に御舟屋が見えます。

御幸門

御幸道

土橋を渡って左に折れると両側を生垣に挟まれた宛路の先に一本の松があります。池が直接見えないために衝立松(ついたてまつ)と呼ばれますが、池を背後に松が一層引き立って見える工夫ともその先に広がる景色を想像させる仕掛けでもあります。ついそこに目を向けてしまう、庭の専門用語でアイストップと呼ばれる手法です。

門をくぐって真っ直ぐに玄関までを結ぶのではなく、玄関をギリギリまで隠しておきながら斜め一直線に畳石を敷く。”見せる”、”隠す”、この心地よいリズムが既に始まっています。そしてこのリズムは畳石を描く幾何学模様へと形を変えてつながっていきます。

衝立松を正面にして右に折れると中門です。この中門の先に古書院と御興寄前庭が見えますが肝心の御興寄(玄関)が見えません。門に入ってもまだ見えません。見えるのは竹の樋と背の高い手水鉢となぜか”くの字”に打たれた切り石と直線的な敷石、ランダムに打たれたような飛石です。

中門

御興寄前庭

桂離宮の核となる建築です。御興寄から入る古書院が最も古く、他は後に中書院、楽器の間、新御殿が雁行形に増築されました。床の高さや建物の内部は時代や親王の好みによって意匠が異なりますがいずれも杮葺入母屋造りで柱や鴨居、縁框の織りなす水平、垂直方向につながる直線のグリッドが明快な調和を保っています。この直線の意匠は庭の一部にも取り込まれ中書院・楽器の間の雨落ち(庇の下)は拳程の大きさの石とその中に敷き詰められた小石に縁取られ、その外側には開放的な苔庭と芝庭が広がります。

古書院に戻り池の方へ向くと大きく外にせせり出た竹の簀子の縁台があります。これが有名な月見台です。最も視界が開け、池にせまるこの露台からは中空に浮かぶ月が望め、池にもその姿が映ります。


それでは御幸道を戻り池をぐるりと回る宛路に進みます。