タイトルご挨拶

 家を建てるときのことを考えてみます。

おそらく今最も一般的なアプローチは3つです。


1 ハウスメーカー

2 建築士

3 建売(不動産)

 最もポピュラーなのはハウスメーカーへの問い合わせだと思います。その場合、まず各社はお客様担当の営業を派遣し予算やスタイル、絶対に譲れない点などを聞き込み、数週間後に分厚い提案書を携えてくるでしょう。ボリュームのある提案書には地質調査から地鎮祭、梁の材木やシステムキッチン、建具やサッシにいたるまで新築に伴うありとあらゆるものが詰め込まれていて、そのボリュームに施主は最初は驚かされてしまいます。ですが読み込んでいくとその一冊に新しい家にまつわる仕様が全て盛り込まれていることに気付かれると思います。ハウスメーカーの最大の強みはパッケージです。全国での展開が前提にあるので規格、工法に一貫性があり、間取りを含め屋根や外壁は完全に自由ではなく数種類のパターンから選択しながら決めていくことなります。内装、設備にしても同じです。人生で最大の買い物とも言える住宅に関して選べるパターンが限られる点は不満かもしれません。ですがある意味で施主の最大公約数を汲み取っているのも確かです。人間の動線は人によってそんなに変わるものではありません。また時代によって好まれるデザインや色の主流もあります。大手のハウスメーカーは長期に渡るマーケティングによって常に多数派の動向を追っているのでやはり安定感があります。そして安定感のある設計、意匠、資材に絞ることによって良質な住宅を効率よく供給しています。そして組織力を活かしたアフターフォローや長期保障など大きな買物をする際の不安が少ないこともハウスメーカーに仕事を依頼する大きな理由のようです。

 次は建築士の方に直接設計を依頼する場合です。何らかの形で紹介してもらったり、雑誌やウェブで自分の理想に近い家を設計した建築士を探します。活躍されている建築士の方々は何件もの仕事を抱えているので、連絡してから最初の打ち合わせまで数ヶ月かかるかもしれません。建築士の方に設計を依頼する場合、ハウスメーカーと違って全く白紙の段階から家づくりが始まります。何階建てにするのか、間取りはどうするか、基本的な設計から始まって窓枠やドアノブなど詳細が決まるのは1年後かもしれません。ただこのプロセスを楽しむくらいの余裕がないと建築士の方に直接依頼するのは難しいと思います。先程のハウスメーカーの営業とお客さんの関係はここでは通用しません。だからといって「先生」と敬うのも違和感があります。建築士からはセンスとプロとしての知識を借りて、一緒に新しい家を作っていくパートナーとしての関係を築けるかどうかが大きなカギになります。


 最後に建売です。最近よく見かけることの多い形態です。上の二つと異なるのは家と土地がセットになっていて、施主(買主)が話をする相手が不動産業者であることから発想はマンションに近いように見えます。実際に100坪に3軒を1つのブロックとして複数のブロックが造成されていたりします。建売住宅のメリットはやはり『廉価な戸建て」にあります。同じものを1つ作るより2つ、3つ作る方が効率が良いのは当たり前で、例えば洗面台を一つ運んで取り付けるのと3つ同時にやってしまうのとでは単純に運賃、施工費用面での効果は大きくなります。また資材に限らず、土地そのものや電気、ガスといったインフラにまでこれを応用すれば全体として相当のコストダウンが期待できます。逆に設計の自由は失われますが内装面での相談には比較的柔軟に対応してもらえることも多く、家のどこに重点を置くかで好みの分かれるところだと思います。

Made on a Mac

ホームいい庭をつくる1.家と庭>2.家を建てる 2.1.どこに頼むのか